課税所得と会計上の損益とは別物です。
 税金を払っているからといって業績が堅調な会社とは限りません。
 特に税務会計のみに頼って会社の業績を把握しようとすると、どうしても限界があります。
 金融商品会計や退職給付会計、減損会計や税効果、研究開発や連結等、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従った場合、会社の業況がガラっと代わってしまうことが通常です。
 特に過去の決算操作で生じた長期滞留の売掛金や棚卸資産、実在しない固定資産や時価の下落した投資有価証券等、歴史的な残滓のような資産の価値を冷静に見つめ直してみると、会社の財政状態の実情が明らかになるかも知れません。